カリブ海沿岸

世界で最も歴史が長いハイチにおけるエイズの流行が峠を越えつつあるあります。全体的に言って、1993年から2003-2004年まで検査の結果HIV陽性であることが判明した妊婦の割合は、6.2%から3.1%に半減してます。

HIV感染者数 女性の感染者数 新規HIV感染者数 成人HIV陽性率(%) エイズによる死亡者数
2005 30万 14万 3万 1.6 2万4千
2003 30万 14万 2.9万 1.6 2万4千

特徴

世界で2番目に被害が深刻な地域としてカリブ海沿岸の情勢があるので、流行および深刻さの程度に国ごとに大きな相違があることが多く隠されてしまっています。バルバトス、ドミニカ共和国、ジャマイカ、スリナムでは、国の成人のHIV陽性率が1%を超え、バハマ、ガイアナ、トリニダード・トバコでは国の成人のHIV陽性率が2%以上、ハイチでは国の成人のHIV陽性率が3%以上となっています。その一方でキューバでは、国の成人のHIV陽性率が0.2%未満のままです。

この地域の流行の主たる要因は、異性間の性交渉で(エイズ発生数の4分の3以上)、その中でも、極貧や高い失業率、ジェンダー間の不平等などを背景として商業的セックスが目立った要因になっています。しかし、性産業とHIV感染の相互作用についての綿密な調査は、カリブ海沿岸諸国では不足していると言わざるをえません。

また、さらに不十分なのは、男性間のセックスの感染の役割です。男性間のセックスに起因すると報告されたHIV感染はあ全体の12%ですが、同性愛の性的関係に汚名を着せるといった社会文化的なタブーが根強いため、実際の割合はこれより高い可能性があります。

女性の新規感染者数が男性の新規感染者数を上回っています。

女性の新規感染者数が男性の新規感染者数を上回っています。特に若い女性の方が、若い男性よりもHIVに感染する確率が相当高いです。

トリニダード・トバコでは、15~19歳の女性の方が同年代の男性よりもHIV感染率が6倍も高いのです。また、ドミニカ共和国の24歳以下の情勢場合はほぼ2倍、ジャマイカの10代の女性の場合は2.5倍も同年齢の男性よりHIV感染率が高かったです。

少女や若い女性の場合、生理学的な理由で感染する確率が高いことが示されました。そのような男女差も原因の一つと言えますが、若い女性が年長の男性と付き合うことが比較的一般的に行われているという事実も重要です。国によっては性的活動が比較的早く始まる場合もあり、バルバトスの15歳~29歳の女性の4分の1は15歳になるまでに性的に活動的になったと答えていました。同じ調査で15歳~29歳の男性のほぼ3分の1が、調査前年に複数の性交渉相手がいたと答えていました。

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