ラテンアメリカ

グアテマラとホンジュラスのみで国家レベルの HIV 陽性率が1%を越えているます。しかしながらその他の国では、国全体の低い陽性率が特定地域・特定集団における 深刻な流行を覆い隠してしまっています。

HIV感染者数 女性の感染者数 新規HIV感染者数 成人HIV陽性率(%) エイズによる死亡者数
2005 180万 58万 20万 0.6 6万6千
2003 160万 51万 17万 0.6 5万9千

特徴

主にその人口の大きさ故に、アルゼンチン、ブラジル、コロンビアなどの南米諸国は、この地域における最大の流行の発祥地となっています。ブラジルだけで、ラテンアメリカがHIVと共に生きている推定180万人の人々の3分の1を占めています。この地域の流行は、安全でないセックス(男性間、男女間)と注射による薬物利用が様々な形で組み合わさることで勢いを増しています。

その中でも、HIV感染における男性間のセックスの役割は、一般に認められているよりも際だった要因となっています。ほぼすべてのラテンアメリカの国々で、最も高いレベルのHIV感染が、男性とセックスする男性(ゲイ)間で検知されています。2番目に高いHIV感染レベルは、女性のセックスワーカーで検知されています。

ブラジル

同地域で他国よりはるかに規模が大きく人口も多いブラジルでは、同国の全26州に浸透した多用な流行が発生しています。妊婦の全国レベルのHIV陽性率は1%以下にとどまっていますが、新規HIV感染者の中に占める女性の割合は増加してます。特に経済的に恵まれない環境で暮らしている女性が、その数に比較して不釣り合いなほど大きい感染リスクにさらされているように思われます。

また、若い人の性行動が変わりつつあり、例えば、初セックスが低年齢化しています。2004年のある調査によれば、より低年齢で、しかもより多くの相手とセックスする若者の数は増えています。15~24歳の若者の3分の1以上が15歳の誕生日前にセックスを経験していると答えました。中には10人以上と経験しているのが20%いました。その一方で、HIVに関する知識は乏しかったです。教育レベルが比較的低い若者が、流行について最もしらなかったのです。

しかし、一方で最初にセックスをした際にコンドームを使ったと報告している割合が1986年の10%から2003年には60%以上になりました。さらに、ブラジル年では、薬物中毒者がHIV感染の原因となっている割合が低下してきました。

アルゼンチン

アルゼンチンでは、HIVは主に男性の薬物中毒患者とその性交渉の相手間、また男性同士のセックスでひろがりました。より多くのHIVに感染した男性から、HIVが妻やガールフレンドに感染するにつれて、この状況は変化しました。ほとんどの新規感染は、無防備な異性観性交渉の最中に発生していて、HIVに感染する女性の数は増加しています。報告されたエイズ発生件数での男女比は1988年の15:1から2004年の3:1に縮まっています。

メキシコ

メキシコにおける国家レベルの成人のHIV陽性率は1%を大きく下回ったままであるが、その流行状況は、この大きな国全体で様々なパターンを見せています。公的に報告されたエイズ発生件数のほぼ90%が無防備なセックスに起因するものです。その約半数が男性間セックスによるものです。2003年末時点でHIVと共に生きている成人数は16万人と推定されていて、その3分の2が男性とのセックスで感染したと考えられる男性である。一方、無謀なセックスは、男性パートナーとの性交渉を通じてHIVに感染した女性の数が増加するにつれて顕著になってきました。

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