太平洋諸島のなかにも性感染症の高い感染レベルが報告されている地域があるのを考えると、現状に甘んじていられる国や地域はひとつもありません。例えばバヌアツの首都ポートヴィラでは、妊婦の性感染症の陽性率が、淋病で6%、梅毒で13%、クラミジアが20%でした。
年 | HIV感染者数 | 女性の感染者数 | 新規HIV感染者数 | 成人HIV陽性率(%) | エイズによる死亡者数 |
2005 | 7万4千 | 3万9千 | 8千 | 0.5 | 4千 |
2003 | 6万3千 | 2万7千 | 8千 | 0.4 | 2千 |
特徴
現在、ニウエ、トケラウを除き、オセアニアのすべての国や地域でエイズ感染は報告されています。エイズの流行は、ほとんどの地域でまだ初期段階ですが、予防対策を強化する必要があると思われます。入手可能な情報から明らかなことは、おもに買売春と行きずりのセックスによる異性間の性行為が感染経路になっています。10代後半を対象とした調査によると、この年齢層の性的活動はかなり活発で、アルコールや薬物使用の割合も高いことがわかりました。若者はエイズについての知識をいくらか持っている者の、予防についてはほとんど知っていません。太平洋諸島21の国と地域で報告された90%以上がパプア・ニューギニアです。
オーストラリア
オセアニアで流行の歴史が最も古い国です。エイズ感染の多くは胃までも男性間セックスによるものであり、流行が始まって依頼、男性間セックスの感染書は全体の約70%を占めています。しかし、異性間の流行も増加していて、1996年には全体の7%に過ぎませんでしたが、2004年には20%をこえています。この結果、女性の感染者も増加しました。
また、先住民と非先住民との間でHIV陽性と診断される割合に大きな違いはないこともわかっています。ただ、感染経路には違いがあります。先住民は4分の3が男性間、異性間性行為よるもので、薬物感染は20%です。これに対して、非先住民は薬物感染は3%にすぎません。
オーストラリアでは抗HIV治療への保証が広くされており、エイズと診断されてからの平均寿命は1995年の17ヶ月から2001年では45ヶ月になりました。
ニュージーランド
流行は比較的、小規模です。しかし、近年、新規報告数が2倍になりました。男性間セックスが感染が新たな感染の約半数を占めています。また、2004年に異性間セックスで感染した人の90%以上が、国外での感染でした。エイズの死亡者数は1990年半ばから現象を続けており、これは主にHIV治療への保証の拡大によるものです。