エイズ対策中間報告案を大幅修正―東京都
2008年10月30日
東京都のエイズ専門家会議は10月30日、第4回会合を開いた。事務局が前回会合で示した中間報告(案)を大幅に修正した案を提出し、11月中旬ごろの取りまとめに向けた最後の意見交換が行われた。
この日の会合で示された中間報告(案)では、HIV陽性者の予後は長期化したものの、現在の医療水準では完治はしないことや、薬の副作用や治療(服薬)中断による薬剤耐性ウイルスの出現、陽性者らの高齢化などの実態が新たに盛り込まれた。
また、同性間性的接触による感染が非常に多いという東京都としての特徴を強調するため、過去10年間の同性間性的接触による感染について、全国報告数4924件のうち東京都で2295件と46.6%を占めているなどのデータを加えた。
このほか、海外の動向について、中国や台湾、韓国などアジアの近隣諸国・地域のHIV感染者、エイズ患者報告数の年次推移を記載。人的交流が頻繁になっていることを十分に考慮する必要があるとしている。
引用:医療介護CBニュース
エイズ対策中間報告づくりが難航―東京都
2008年10月16日
「今回の中間報告案は、会議で聞いてきた委員の意見の内容に比べると、当たり障りなくまとめられている感じがする。初めて見た時の感想は『これまでのとどこが違うの』だった」(東京逓信病院院長の木村哲座長)。
東京都のエイズ専門家会議の中間報告づくりが難航している。同会議は10月15日、第3回会合を開き、これまでの議論をまとめた中間報告案が事務局から提出されたが、委員から加筆・修正を求める声が相次いだ。同会議は中間報告を30日の第4回会合で正式決定する予定だが、同案は「ノックアウト寸前」(事務局)となった。
同案は、「東京都エイズ専門家会議から都民への呼びかけ」という導入部分と、「エイズの疾病概念」「東京のエイズの現状」「東京の現状から浮かび上がる課題とエイズ対策の方向性」の3つの柱から成り立っている。
対策の方向性は、「エイズ及びHIV感染に対する正しい理解の促進」「感染拡大の防止」「陽性者への支援」の3つ。
「エイズ及びHIV感染に対する正しい理解の促進」については、幅広い対象への普及・啓発に引き続き取り組むべきとした上で、同性愛者など「個別施策層」に対しては、予防の必要性を認識する環境づくりを進めることができるよう働き掛けることが喫緊の課題としている。
「感染拡大の防止」では、早期の発見・治療に結び付けるため、新たな検査体制の構築や、知識・理解の普及、陽性者のフォローのための相談体制の充実などを挙げている。
「陽性者への支援」については、抗HIV薬の進歩で、治療を続けながら社会で活躍する陽性者が増えていると指摘。また、診療が入院から外来中心となり、通いやすい医療機関への需要が高まることや、陽性者の療養生活が長期化しており、各種福祉サービスの利用などの必要性が増すことを予測。陽性者が地域で必要な医療・福祉サービスを受けながら、長期にわたり安心して生活できる体制の構築を検討する必要があるとしている。
15日の会合では委員から、対策の方向性に「就労」や「教育」、「薬物」などの視点も加えるべきだとの意見が出た。
ねぎし内科診療所所長の根岸昌功委員は、陽性者らの就労が厳しい状況だと指摘した上で、「HIV感染者と共に働くという方向性を専門家会議として出しておく必要性があるのではないか」と強調した。
また、中野区立第十中学校の原美津子委員は、学校教育への方策が同案に触れられていないことを問題視。東京都立城東高等学校の神取豊夫委員も、「強い行政指導が入らないと、公立学校は動かないのではないか」と同調し、学校教育におけるエイズ対策などを盛り込むよう事務局に求めた。
最後に、木村座長が「専門家会議の意見として、もう少し過激に言っていいところはあってもいいと感じているので、忌憚(きたん)のない意見を事務局に寄せていただきたい」と述べ、取りまとめに向けた協力を求めた。
30日の会合で中間報告が正式決定されれば、11月にパブリックコメントを実施し、12月中旬に最終報告を取りまとめる運び。都は最終報告を踏まえ、エイズ対策推進計画(仮称)を3月下旬までに策定し、公表する予定だ。
引用:医療介護CBニュース
HIV:女性殺害、売春で他人にも被害「耐えられない」
雲南省のインターネットメディア、雲南網によると、同省金平ミャオ族ヤオ族タイ族自治県で9月23日、交際していた女性を殺害して自らも自殺を図った男性の動機が、HIV感染にあったことが16日までに分かった。女性はふたりの生活のために売春をしており、男性は他人に感染を広めることに耐えられなくなったという。
男性は45歳で上海市出身。女性はベトナム出身で20代だった。ふたりは2004年に知り合い、しばらくして一緒に生活するようになった。共に職がなく生活に困っていたが、2008年年初に上海市内の企業が採用を内定。ところが事前の血液検査でふたりともHIVに感染していることが分かった。
就職はできずに、ふたりは雲南省に住むことになった。生活のため、女性はダンスホールの接客員として働くことになったが、実際には売春で金を稼いでいた。男性は、同居していた女性以外には、HIV感染の原因に心当たりがなく、女性がさらに多くの感染者を出すことに耐えられなくなり、ふたりとも死ねばよいと考えるようになったという。
男性は、女性が働いていたダンスホールに行き、匕首(あいくち)で女性を刺した。さらにその場で自分の左手と胸を刺したが、意識を失っていた男性を駆けつけた警察官が背負って病院に急行したところ、命をとりとめた。男性が残していた遺書と、回復してからの供述で、犯行と自殺未遂までの経緯が分かった。
犯行直後、床と男性の体は血だらけで、HIV感染を知らずに救命活動を行った警察官も感染の恐れがあるという。警察官らの手は血まみれになったが、うちひとりは作業中に右手の親指に傷を負ったという。
第1回の検査では関係した警察官の血液反応はすべて陰性だったが、HIVは感染していても一定期間を経ないと陽性反応が出ないことがあるので、今後数カ月は抗HIVウイルス剤を服用しながら、毎月1回検査を行う。
金平県は、警察官にHIVの知識教育を行い、防護のための手袋とマスクを支給することを決めた。
引用:サーチナ
障害者雇用促進法の対象のHIV感染者 官公庁2割知らず
2008年10月15日
官公庁の人事担当者の2割以上が、HIV(エイズウイルス)感染者は障害者雇用促進法の対象であることを知らないことが、薬害エイズ被害者らで作る「はばたき福祉事業団」のアンケートで分かった。結果は今月27日に開かれる就労支援のシンポジウムで発表するが、シンポを後援している厚生労働省からは回答が来ないという有り様で、主催する事業団は「意識が低すぎる」と嘆いている。
HIVは98年に身体障害に認定され、約8800人が障害者手帳を持っている。事業団が今年7月、中央省庁と都道府県、政令市など約150の官公庁に初の実態調査をしたところ、回答した48団体のうち11団体(23%)は、HIV感染者が障害者の法定雇用率(国や地方自治体は2.1%)の算定対象であることを「知らない」と答えた。
また、実際に就労者が「いる」としたのは1団体、採用を「肯定的に考えている」と答えたのも7団体にとどまる。旧労働省が定めた就労ガイドラインの存在は、7割以上の34団体が知らなかった。
一方、HIV対策と障害者雇用の旗振り役の厚労省からは、14日までに回答が届いていない。シンポジウムを所管する障害者雇用対策課は「アンケートが来ていたことを知らなかった」、郵送先の人事課は「調査中」としている。
引用:毎日新聞
エイズウイルス増殖にかかわる物質の性質を解明
2008年10月 6日
エイズウイルス(HIV)の増殖を制御するタンパク質「アポベック(APOBEC)3G」について、これに酵素を結合させることで増殖を抑える効果が高まることを、エイズ予防財団の白川康太郎研究員(ウイルス学)と京都大学医科学研究科の高折晃史講師(同)の研究チームが突き止めた。新たな治療薬の開発につながると期待されている。6日発行の米国科学誌に研究成果が発表される。
アポベック3Gはもともと、HIVの増殖を制御する物質とされるが、同じ制御性を持つタンパク質「Vif」と結合することでHIVの増殖を進めている、とみられている。
研究チームでは人の細胞を使った実験で、Aキナーゼ(タンパク質リン酸化酵素)と呼ばれる酵素がアポベック3Gに作用すると、Vifとの結合が抑えられ、HIVの増殖が抑制されることを初めて突き止めた。
研究チームは、アポベック3GとVifの結合を抑える薬品の研究を進めれば、新たなエイズ新薬に結びつく可能性があるとしている。
引用:産経新聞
エイズ流行の起源は1880年代
2008年10月 2日

1883~1885年頃に撮影されたベルギー領コンゴのレオポルドビル(現在のコンゴ民主共和国のキンシャサ)の住民。
2008年10月に発表された研究で、HIVウイルスは19世紀後半から20世紀初めにかけて人間の間で流行し始めたことが分かった。キンシャサや周辺地域の急速な都市化がHIV/エイズの流行にとって大きな要因だった可能性があるという。